ビッグファイブとHIDDEN VALUEの関係
Big Five(ビッグファイブ/五因子モデル)は、性格の記述について現在もっとも研究の蓄積があるモデルです。うちの8軸はBig Fiveの代わりではありません。むしろ、この2つは競合していません。理由を説明します。
性格を5つの独立した次元で記述するモデルです。特定の企業が所有する製品ではなく、多数の研究者が因子分析を重ねて到達した学術的な枠組みで、頭文字からOCEANと呼ばれることもあります。
ネットで広く使われている無料の16タイプ診断も、提供元自身が「Big Fiveの次元を組み替え、再調整した」と公表しています。詳しくは16タイプ診断は本家MBTIではないという話に書きました。
HIDDEN VALUEの8軸(考え方・伸び方・価値観・逆境・関わり方・感じ方・決め方・伝え方)は、当サイトが定義したもので、標準化された心理尺度ではありません。信頼性・妥当性の検証を公開していません。実データを接続しない場合、HIDDEN VALUEも自己申告だけで完結し、ズレは出ません。
性格を正確に記述する枠組みとしてどちらが優れているかを問われれば、数十年の検証を持つBig Fiveです。ここで「うちの8軸のほうが細かいので優れている」と言うことはできません。軸の数は精度ではありません。
Big Fiveも、それを組み替えた診断も、通常は質問紙への自己申告だけで測ります。回答が本人の実際の振る舞いと合っているかを、その仕組みの中で確かめる経路はありません。
HIDDEN VALUEがやっているのは、同じ軸を2回測って、その差を見ることです。1回目は自己申告(内面16問)。2回目は、利用者が任意で接続した実データ(GitHub・GitLabの活動、ChatWorkやBacklogで実際に任されているタスク、Xの投稿)から出す実測。ずれている軸が「自分では気づいていない領域」の候補になります。さらに測定を保存しているので、再測定すると前回からどの軸が動いたかが出ます。
| Big Five(および派生の診断) | HIDDEN VALUE | |
|---|---|---|
| 性質 | 性格を記述する枠組み(軸の体系) | ズレを見る測り方+当サイト定義の8軸 |
| 入力 | 自己申告 | 自己申告+任意の実データ接続 |
| 時間 | 比較的安定した特性として扱う | 再測定で前回からの変化が出る |
| 検証 | 研究の蓄積がある | 公開していない |
重要な点です。「同じ軸を自己申告と行動データの両方で測り、差を信号として扱う」という考え方は、軸の種類に依存しません。原理的には、Big Fiveの5因子に対しても同じことができます。うちの8軸である必要はありません。
つまりHIDDEN VALUEが持っているのは、Big Fiveに取って代わる軸ではなく、どんな軸にも足せる一段です。この一段には定着した呼び名がなく、ジョハリの窓は「盲点の窓」という領域に名前を付けただけで、測り方には名前がありません。360度評価は他者の主観を集める方法で、行動データとは別物です。
Big Fiveの結果を持っている人がHIDDEN VALUEを受けると、「そう言われた自分」と「実際に出ている自分」が合っているかという角度を足せます。逆に、性格の記述そのものの正確さを求めるなら、検証されたBig Fiveの尺度を使うほうが妥当です。置き換えではなく、重ねて使うものだと考えています。